あらすじ

泣いている赤ちゃんに一張羅を捧げた。

 

 

本編

わたしの一張羅を気に入った赤ちゃんは

いつまでもいつまでも

 

いつまでもいつまでも

 

いつまでもいつまでも

いつまで〜〜も
わたしの一張羅を舐め続けましたとさ。

 

別れ

しかし別れは突然やってくる。

 

しばらく一緒に乗っていたが、
とうとう電車を降りる時が来た。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

人ごみの隙間からホームを覗くと

お母さんが赤ちゃんに
おやつかおもちゃかを与えているのが見えた。

 

でも、それじゃないんだよな。

 

 

 

 

 

 

もっと、わたしの一張羅を
舐めていたかったんだよな。

 

あの時の赤ちゃんが求めていたものは
きっとわたしだけが知っている。

 

おわり